活動報告」カテゴリーアーカイブ

エンジェルサポートオンライン2021 契約と法律

エンジェルサポートオンライン自立支援プログラム2021の第3回目セッションが行われました。今回は全国から21名が参加して、司法書士会の皆様を講師に、暮らしのなかの契約と法律について学ぶ機会にしました。

若者によく起こりがちな困ってしまう場面を題材に、クイズ形式で考えてもらいました。人間関係や感情にほだされるような問題がからんでいて簡単に答えが出ず難しいのですが、法律的に正しいもの、身を守るために正しい選択を教えてもらい、詳細に解説をしてもらいました。

参加者からも質問を受け付けたのですが、「クーリングオフはサービスを受け始めてからでも有効なのか?」「保証人が死亡等で不在になってしまったら?」という高度なものが多く、司法書士の皆さんも正確に答えるために調べる時間をもらう、など充実した時間でした。
さらに来年春から成人年齢が18歳になることから、20歳未満だからといって、これまでの未成年を理由にした契約の取り消しができなくなる状況なども解説がありました。困ったときの相談先なども紹介されました。

参加者からのアンケートには以下のようなコメントがありました。

  • フィッシングサイトにかからない方法がわかった
  • クーリングオフについて深く知ることが出来た
  • わからないことは行動する前に相談する事の大切さを知る事が出来た

司法書士会の皆さんと一緒にこの法律についての講座を始めたのが10年くらい前ことでしたが、そのとき講師が雑談の中で「親子だからといって借金を肩代わりする責任はない」という話をして、それを聞いていた参加者の中でたまたま親の負債を返済しなくてはと思い込んでいた人がいて、しかしそこから人生が大きく変わった、という出来事がありました。

エンジェルサポートセンターのプログラムは、参加した人それぞれが幸福な人生を送っていけるようなお手伝いをしたい、という願いがあります。これからもそのために努力して参ります。

年内のプログラムはこれで終了です。次回は1月9日に「一人暮らしの栄養と料理」というテーマで、食事について学びます。よいクリスマスとよいお年をお迎えください。

エンジェルサポートオンライン2021 進学について

エンジェルサポートオンライン自立支援プログラム2021の第二回目セッションが行われました。今回は東大金融研究会の皆様を講師に、大学等への進学について考える機会としました。

社会的養護から大学等への進学を果たす人の数は年々増えてきていますが、その理由はなにか、またどのような点がまだまだ大変で、何に気をつけるべきなのか、といった話をエンジェルサポートセンターから行いました。実際に児童養護施設出身の大学生も参加して、自身の話をしていきました。

東大金融研究会の講師の皆さんは、それぞれご自分のこれまでの経験や今後の考えなどを話していただき、事前に参加者から募っていたアンケートを元に、不安だったことは何か、高校時代に準備しておいた方がよいこと、モチベーションを保つには、といった質問に答えていきました。
実際に結果を出してきた人たちの話は、とてもよい刺激になったようです。また奨学金や学費支援の話では、制度を知らなかったという参加者もいました。情報を得ることで今日を機会に道が開けるのだとしたら、とても嬉しいことです。

次回は12月19日に「暮らしの契約と法律」として、司法書士の皆さんにお話しいただきます。

エンジェルサポートオンライン2021が始まりました

社会的養護からの自立を控えた若者を対象に、新生活や就労、進学など社会生活のスタートへのスムーズな移行を支援するため、学びの機会としている「エンジェルサポート自立支援プログラム」は今年で19年目を迎えました。
しかし引き続きの新型コロナ感染の状況から、今年もリモートでの開催となりました。

今年は11月から全9回のプログラムをZoomで実施、参加者は全国から40名を超えてまだ増えています。

初回のプログラムは「幸せな人生を送るために」として、慶応大学大学院SDM研究所の楠さんを講師に迎え、人間は幸福をどのように感じているのか、どのような行動が幸福を感じさせるのか、科学的に実践していくことで、それぞれ幸せな人生を送るための学びの機会としました。

今回、Web上ながら初めて会った、年齢も地域もばらばらの参加者でしたが、少人数のグループワークでもそれぞれ自分の体験や好みの話などをして、多いに充実し、そして時間が足りなくなるくらいでした。終了後のアンケートでは

  • 幸せは人それぞれ感じ方が違うことが分かった。
  • 自分のことを改めてふり返って,自分の良い点が見つけられた。
  • グループトークがとても楽しかった。

といったコメントがありました。

次回は12月12日に「進学について」としてセッションを行います。年度の途中からでも参加できます。興味のある方はご参加ください。

2021.3.21 オンラインプログラム2020最終回

新型コロナウイルスの影響で、従来の自立支援プログラムが実施できずオンラインによる開催を続けてきた2020年度。その最終回「栄養と食事」を3月21日(日)に行いました。

今回の講師はキユーピーからご担当いただき、食生活の大切さ、特に現代人に不足する野菜をいかに摂るか、一人暮らしの毎日の食事づくりをどう続けていくかのコツ、などの話がありました。参加者の中には春から一人暮らしで食事作りもする人がいて、ちょうど今回の話は参考になったようでした。

これをもって2020年度のオンラインプログラムは終了となります。苦肉の策として急遽始めましたが、おそらく21年度も感染防止の観点から同様のオンラインプログラムの実施となることを検討しています。決定した際にはまたサイト上でおしらせしてまいります。

一年間ご参加いただいた高校生の皆さん、施設職員、里親の皆様、ありがとうございました。春からの新生活がご自身にとって幸せなものになりますことを心からお祈りします。またこのプログラムに講師やスタッフとしてご支援いただきましたすべての方に感謝申し上げます。そして実施に至ったのはホンダ販売労働組合の皆様からの助成のおかげさまです。あらためてお礼申し上げます。

2021.3.7 オンラインプログラム実施

3月7日(日)に、エンジェルサポートオンライン2020の第4回目「人生設計とお金」を開催しました。

ソニー生命の皆さんに講師をお願いし、新生活を始めるうえでありがちな場面を再現しながら、お金についてお話しいただきました。

お金についての知識はあればあるだけためになるので、どれだけ時間をかけても足りないほどなので、今回は基本的な「使い方・貯め方」の知識と、クレジットカードやリボ払いの注意、さらに就職・転職について伝えてもらいました。

ワークシートを使って一ヶ月の家計を想定して費目を分けて予算を立てるワークをしたり、3名の講師それぞれ自分自身の経験を紹介してもらったりして、「答えのない問題」をそれぞれ考える機会にしました。

今回は高校生の参加者だけでなく、一般社団法人リーチ奨学育英会とのコラボレーションとして、施設職員の皆さんにも見学をしていただきました。アンケートでは「QR決済やスマホでの支払い、クレジットカードの知識などについても情報提供があるといい」「子どもたちに教えていく職員も学びの機会にしたい」とのコメントをいただきました。

講師からはより多くの学びの機会を提供したいと、児童や職員向けのお金についての定期的な講習の開催の提案もありました。実施の際にはご案内をしますので、ご興味のある施設職員、里親の皆様はお問い合わせください。

次回は最終回です。3月21日に「栄養と食事」というテーマで、キユーピーの皆さんにお届けしていただきます。

児童養護施設、自立援助ホーム、里親家庭、ファミリーホームで生活する高校生は興味のある一回だけでも申し込みをすれば無料で参加できます。以下からご連絡をお待ちしています。

エンジェルサポートオンライン2020申し込み