活動報告」カテゴリーアーカイブ

福岡県での自立支援 修了式

3月10日に、福岡県の児童養護施設「清心慈愛園」での自立支援プログラムの今年度最終回が行われました。

今年の参加者は高校三年生の3名でしたが、これまで幼児さんの頃から同級生として一緒に成長してきて、この春卒園し就職や進学していくとのこと。その3名と職員の皆さんとエンジェルサポートセンターのスタッフとで、一年の最終回を締めくくる内容として「ライフプランニング」というプログラムを行ないました。

今までの人生で何があったか、好きだったこと、得意だったことなどを振り返り、これから20代、30代…60代には何をしていたいか、そのためにはいつから何を準備していたらいいか、といったことを紙に書き出すことで、夢や目標を明確化させるためのプログラムですが、今回は同期の3名がお互いに共有できるよう、3mもある模造紙一枚に全員のプランを一覧に書き出してもらいました。

初めはそれぞれ自分の人生について考え、就職、独立、結婚、などの計画を書き出していましたが、しだいに一人が「結婚式をする」と書き込めば他の子が「結婚式に出席する」と書き加えていったり、ひとりが建築の道に進むことから「自分の家も建てて」とコメントしたり、最後には三人ともが、「将来はみんなで家族連れて一緒に旅行とかしてみたい」と語り合っていました。

一人ひとりがそれぞれの人生の夢や目標を具体化させて自覚することと、具体化させた夢を他の人と共有することができ、夢物語ではなく現実としての人生を考えるためのツールとして、これからも使っていってもらいたいと思いました。

プログラム後は修了式を行ない、修了証の授与と、あらためてそれぞれの決意表明を語り、職員の皆さんと一緒にお祝いをしました。このプログラムが多くの子たちにとっての自立へ向けての準備のために貢献できていることに心から嬉しく思います。

沖縄県での自立支援 修了式

沖縄県の児童養護施設「島添の丘」にて高校生を対象に行われてきた「エンジェルサポート自立プログラム」の今年度最終回が、3月8日(金)に開催されました。この日は消費者センターからの講師を招いて消費者トラブルについての講習と、県警の生活安全課から講師を招きサイバー犯罪についての講習を行ないました。

施設長先生はじめ島添の丘の先生方が熱心に準備をされてきたプログラムで、施設の高校生16人も本当に楽しんで参加してきたということです。会場ではこれまでの活動の様子や写真が掲示されていましたが、どれも楽しそうに取り組んでいる様子がよくわかりました。

今年度の最終回となったこの日のプログラムでは、最後に修了式を行ない、手作りの飾り付けのあたたかな雰囲気の中で、一人ひとりに修了証と記念品の授与と、春からの決意表明を行ないました。緊張した様子でしたが全員がとても立派に自分の言葉で語ることができました。

一日のプログラムを終えて懇親会では、全員でジュースで乾杯し、オードブル、お寿司、ケーキと、ご馳走をいただきながらお互いの新生活について語り合いました。エンジェルサポートセンターのスタッフの元へも何人もの高校三年生がやってきて、それぞれの進路や新生活について話してくれました。

終了後に会場の片付けと掃除が始まると、何を言われたわけでもなく高校生たちが全員で机や椅子を運び、ホウキやモップで床を掃除し始め、あっというまに室内が片付いてしまいました。働き者だと感心しましたが、いつものことだそうです。この自立支援プログラムも希望者のみ参加できると募集したところ、施設の高校生全員が手を挙げて参加したとのこと。積極的な姿勢はとてもすがすがしい気持ちになりました。

島添の丘とは今年度はじめてのコラボレーションでしたが、多くの子たちに自立へ向かう学びの機会のひとつとして開催ができたことをとても嬉しく思います。

エンジェルサポート福島 修了式

福島県内の児童養護施設で生活する高校生を対象にした自立支援プログラム「エンジェルサポート福島」の今年度最終回が3月2日(土)に郡山市で開催されました。昨年11月から自立に向けての社会生活スキル講習を続けてきたこのプログラムに、4箇所の施設から高校生11名が参加してきました。今回は社会人として求められる接遇マナーについて、午前中に講義と午後に実習を行ない学びました。

講習の終了後はプログラムの修了式を行ない、参加者それぞれの施設から施設長先生や職員の皆様と一緒に、修了をお祝いしました。一人ひとりにエンジェルサポートセンターから修了証を授与し、協賛のフィリップモリスジャパン株式会社からは自立のために布団や電化製品などの品物が贈られました。

修了した参加者の皆さんはそれぞれ春からの新生活に向けての決意表明を行ないました。大勢の来賓の前で皆さん緊張した表情でしたが、きちんとした礼儀正しい言葉で語っていました。

エンジェルサポートセンターは、この「エンジェルサポート福島」自立支援プログラムを通じて、施設から自立する児童への支援と施設への支援を行うとともに、被災地への支援をこれからも続けて参ります。

日本児童養護実践学会での発表

2月9日(土)に日本児童養護実践学会第5回研究大会(帝京平成大学 池袋キャンパス)において、「自立支援における多方面連携」としてエンジェルサポートセンターの自立支援活動の実践について報告を行ないました。

プログラム実施の際の効果測定として用いている「自立度チェックリスト」の評価を基準に、プログラム実施の分類によってどのような違いが現れてくるのか数値測定をし、発表を行ないました。参加児童のためによりよい実施方法、プログラムの内容を検討する資料となるかと思います。
今後の展望として、地域のリソースを活用しつつ複数の施設が合同でプログラムを行っている「エンジェルサポート福島」の実施方式(「福島モデル」)の他地域での展開や、自立度チェックリストの活用についてもお話ししました。

昨年に引き続き今学会にて発表の機会をいただきましたが、現場の福祉職の皆様にご出席いただき、ご意見をいただけることはとても貴重な学びの機会であり、このような機会をいただき心より感謝いたします。

この成果を元に今後の活動へと反映させていき、これからもよりよい貢献をしてまいります。

青森県の児童養護施設へ

2月6日に青森県の児童養護施設あけぼの学園にて、自立支援プログラムの最終回講義と修了式が行われました。

エンジェルサポートセンターがあけぼの学園のプログラムを支援するのは今年で三年目となります。昨年秋から5回のシリーズで、高校生の参加者の皆さんが施設を出て一人暮らしを始めるための準備を続けてきました。

特に今回の参加者の中には、春から一人暮らしを始めるにあたり料理に不安がある子がいるとのことで、調理実習を複数回行ない重点的に学んできました。あけぼの学園のプログラムは毎年このように参加者一人ひとりに寄り添った内容で実施をしています。

最終回となる今回も調理実習を行ないました。栄養士の先生をはじめ職員の先生方がとても熱心に取り組んでいらっしゃり、献立の決め方や道具の使い方などをまとめた冊子を作成したり、一緒に手伝いながら料理を学んでています。この日は四品を作り、エンジェルサポートセンターからのスタッフも一緒にお昼をご馳走になりました。鮭のムニエルにスライスしたレモンを添えて見た目もとてもきれいです。

今年の卒業生は全員すでに就職が決まっており高校卒業の準備や運転免許取得など、新生活に向けて忙しくなる時期です。就職し一人暮らしが始まってからはもっと忙しく慌ただしい時期が続くでしょう。今回の実習のことを思い出して栄養管理には特に気をつけて続けてほしいと思います。この日のお料理はどれもとても美味しくできていました。

修了式では修了証の授与と、新生活に役立ててもらえるよう冷蔵庫や布団などの本人が選んだ生活用品と、ビジネススーツを贈りました。修了生の皆さんの努力の成果です。この経験が自信に繋がりこれからの人生が素敵な日々になることを心から願います。