活動報告」カテゴリーアーカイブ

岩手県での自立支援

2月19日、岩手県の児童養護施設の高校生を対象にした、自立支援プログラムの最終回と修了式が行われました。

この取り組みは今年で3年目になります。県内6施設のうち5施設から11名の高校3年生が参加しました。

今日は午前中に調理実習をして自分たちの作った料理でお昼ごはんをとり、午後は消費生活センターの講師から、契約や悪質商法についての講習と、さらに若者サポートステーションの講師による、就労について学ぶ講習を行いました。
修了式では修了証と生活用品やスーツなどのプレゼントの授与と、一人ひとりが新生活に向けての決意表明を立派に行いました。
参加者の皆さんは異なった施設から、同じ目的を持って集まってきています。おたがい励まし合い、支え合う仲間づくりをしてきたように見えました。またすぐにそれぞれの進路へ離れ離れになってしまいますが、この短い時間で得られたつながりが、きっと彼ら彼女たちのこれからの人生において貴重な体験になってくれたらと願います。

青森県での自立支援

2月10日に、青森県の児童養護施設あけぼの学園で行われてきた自立支援プログラムの、今年度最終回に出席してきました。

今回はアパートの契約と金銭管理について、高校3年生を対象に講習を行いました。
今年参加したみなさんは就職先の寮に入ることができたとのことで、すぐに賃貸契約についての知識が必要というわけではありませんが、むしろ今後は施設を離れてから職員や支援者といった周囲に支えのない状態で、契約を行うことになります。
ですので、契約の流れ必要な書類等の解説だけでなく、どのように情報を入手するのか、また、困ったときの相談先も伝えておくことで、備えとしました。
金銭管理の講習を行い、一人暮らしを想定し参加者同士で相談して家計簿をつけることで、お互いの金銭感覚の違いを実感しつつ、自分の給与でやりくりすることを考える機会としました。

参加者からは車の維持費についての質問がありました。青森県では県の予算で、児童養護施設の高校3年生に運転免許取得のための助成を行っていて、今回の参加者も教習所に通っているとのことでした。

最後に修了式を行い、今年度のプログラムを受講してきたことで学んだこと、春からの新生活での目標、これからの人生での決意を、それぞれ語ってもらいました。仕事のこと、家族のこと、一人ひとり思いを言葉にして宣言しました。

気仙沼での自立支援

2月6日、気仙沼の児童養護施設、旭が丘学園にて今年の自立支援プログラムの最終回が行われました。

施設児童の自立支援活動を始めたのは2003年のことです。
今では青森から沖縄まで全国10ヶ所で行われていて、児童養護施設や里親家庭からも参加し、参加人数も毎年100名を超えるようになりました。

今年はこの気仙沼会場では、施設と近隣の里親家庭で生活する高校三年生と一緒になって生活のために必要な学びの機会を設けることができました。
また企業や団体からのご支援をいただき、参加した高校生たちに布団や冷蔵庫といった生活用品や、スーツのプレゼントを贈ることもできました。家族からの支援が得られない場合は、18歳で就職をして一人暮らしをして社会のなかで生きていくことになります。

震災から5年、気仙沼の町は復興途上です。18歳の就職先は見つかりません。地元で働き暮らしながら少しずつ社会に慣れていくというわけにはいきません。今日参加した高校生たちも、それぞれ遠方で頑張っていくことになります。

修了証を授与し、それぞれのスピーチを聞き、施設の先生方や地元の方々に暖かく支えられてきたのだなと感じることができました。強く、優しい言葉ばかりでした。

これからは社会の一員として、よき隣人として、それぞれの人生を幸せに生きていってほしいと願うばかりです。

卒業生忘年会を開催しました

12月30日に、卒業生プログラム「サロン・ド・エンジェル」の忘年会を開催しました。

参加人数は少なかったのですが、スタッフと卒業生とで富士宮やきそばやお好み焼きを作って食べながら、以前参加していたころの話や、今の暮らしの様子などを話して、ビンゴ大会などもしながら、楽しい時間を過ごしました。

今後も今回のような卒業生を対象にしたプログラムを継続して実施していくとともに、自立を控えた高校生への活動とも連携し、社会生活へのスムーズな移行を支援してまいります。

これで2015年内のプログラムはすべて終了しました。本年も多くのご支援ご協力をいただきましてまことにありがとうございました。

2015福島プログラム開始

2015年度のエンジェルサポート福島プログラムが12月26日に始まりました。今年は県内の児童養護施設6施設から11名の高校生が集まり、これから来年2月にかけて自立に向けて生活技術や社会資源などを学ぶ機会としていきます。

初回となるこの日は「生きる力を身に付けよう」というテーマで、午前中は一人暮らしに役立つレシピを学ぶ調理実習を行い、午後は「孤独感や孤立感と向き合おう」として、メンタルケアやコミュニケーションについて体験しながら学んでいきました。

参加者した高校生のみなさんはこの日初めて会ったばかりでしたが、一緒に料理を作りながら自然に会話も増え仲良くなっていったようでした。帰り際にも「今日は楽しかった」と笑顔でいる様子が見えました。支え合える仲間として関係を深めていってほしいと思います。

震災後の支援として始まったこのプログラムですが、エンジェルサポートセンターと連携を行いながら、毎回県内の施設の先生方が企画と運営をしていただいています。

また、同じように施設や団体と連携をとりながら全国10ヶ所で100名以上の児童養護施設や里親家庭からの自立を控えた高校生を対象に、プログラムを実施しています。困難な状況からであっても自ら生きていける大人へと成長できるような社会資源として支援を続けてまいります。