自立支援活動報告会を開催しました

11月16日に新宿住友ビルスカイルームにて、エンジェルサポートセンター「社会的養護からの自立支援活動報告会」を開催しました。

活動開始から15年を迎えるにあたり、これまで児童養護施設や里親家庭からの社会的自立に対して行ってきた様々な支援活動の報告を行い、この日は全国の児童養護施設の施設長、職員、里親、支援企業、団体、個人の皆様、総勢55名にご来場いただきました。
開会にあたり、小田原きよし衆議院議員に応援のご挨拶をいただき、厚生労働省家庭福祉課課長からのメッセージを紹介させていただきました。

理事長の高橋利之より活動報告を行い、これまでの団体の経緯、そして現在の自立支援活動の意義、また具体的なプログラムの内容や効果についてお話ししました。
特に、安全な環境で多くの人とつながることが安心と自信を持って目標に向け成長していく機会になっていることを紹介。法律講座の講師をしていただいている司法書士の石井寛昭様、家計やライフプランについて講義を担当いただいているアクセンチュア株式会社の山崎丁巳生様から、支援者の立場としての関わりについてお話しいただきました。
連携として、2012年から行ってきた福島県内のすべての児童養護施設を対象とした自立支援プログラムを紹介、青葉学園の神戸信行施設長先生より、福島での取り組みと効果についてご紹介をいただきました。

このように活動を紹介することにより、これからも多くの支援が各地で起こっていくことにつながるといいと考えています。私達が期待することはエンジェルサポートセンターの事業を広げることではなく、「子どもたちの成長に対して必要な支援が備わっている社会になること」です。

これまでの活動に多くの支援をいただいていることに感謝の気持ちを表し、感謝状の贈呈を行いました。
自立支援プログラムの実施と家電等のプレゼントに助成をいただいているフィリップモリスジャパン合同会社様、身だしなみ講習をご支援いただいている公益財団法人資生堂社会福祉事業財団様、身だしなみ講習とスーツのプレゼントにご支援いただいている株式会社AOKI様に、それぞれ感謝状の贈呈とご挨拶をいただきました。

後半は、これまで行われた各地のエンジェルサポート自立支援プログラム修了生の皆さん4名による座談会を行い、参加の動機、学んだなかでよかったこと、自立後の変化、これからの期待、といった内容についてそれぞれ語ってもらいました。
「エンジェルで習ったことが頭の片隅に残っていたので金銭管理や生活のことを思い出しながらやってみた」
「ひとり暮らしでは料理や栄養が大切だと教わっていたので、がんばって食事をするようにしている」
「人生設計を立てるきっかけになっていた」
「前向きな気持ちでなくても、とりあえず参加してみると何か変わるかもしれないと後輩たちには思ってほしい」
その他にも生活で気をつけていること、プログラムへのアドバイス、など多くの話をしてくれました。
実際に自立を体験した皆さんの声を、今後のよりよいプログラムの実践に活かしていける貴重な機会になりました。

閉会にあたり法人相談役の至誠学園高橋利一名誉学園長からご挨拶として「この子たちがこの国の未来だと言えるような支援をしていきたい」とお話しさせていただきました。その後はお茶と軽食をとりながらご歓談いただく時間とし、閉会となりました。

ご参加いただいた皆様へのアンケートでは、「活動の様子がよくわかった」「卒業生の話が聞けたことがよかった」「今後の支援につながる」という声が多く寄せられ、なかには「支援者、参加者の話を涙が出る思いで聞いていた」と答えていただいた施設職員の方もいらっしゃいました。

2時間と短い時間ではありましたが、多くの皆様にご来場いただき自立支援を共有できたことに感謝いたします。また、この会の実現に向けて多くのご支援をいただきました皆様に心から感謝を申し上げます。