12月の自立支援プログラムを実施

12月12日に今年度の自立支援プログラム3回目のセッションを行いました。今回は健康的な食生活についての講義と、一人暮らしの調理実習です。

栄養士の先生を講師に、まずは食事の大切さや栄養バランスについての講義があり、その後4-5人ずつの4チームに分かれて昼食づくりにとりかかりました。

今回は豚丼+半熟たまごのせ、ミネストローネ、ほうれん草のごま和え、フルーツトッピング牛乳プリンと、ボリュームもバランスも材料も作り方も多種多様なメニューに設定。しかも、ご飯は炊飯器がなくても食べられるように鍋で炊く練習、ごま和えはすり鉢でする本格的な内容。普段料理に慣れている人にも初めての経験となる項目があって、実習らしくなりました。
しかもチーム分けは「料理に慣れているチーム」「ほとんどしたことがないチーム」「まあまあ料理するチーム」に分けたので、チーム内で熟練度に差がなく、何もしないで見ている人が出ないようになっています。

レシピ集にしたがって料理をしていき、わからないことがあるときはその都度質問しながら取り組み、大きな失敗もなくそれぞれ料理を完成させ、どのチームもおいしくいただきました。器の選び方や盛りつけ方、皿の並べ方なども講師から解説があり、実習として充実した食卓となりました。

参加者のアンケートには「食事づくりは必ず役立つからよかった」、「慣れていても初めて知ったこともあった」、「鍋で炊いたのはよかった」、「美味しかったので自分でも作ってみようと思う」など、本当にたくさんの肯定的なコメントがありました。さらに「一日三食の食事内容の考え方について知りたい」、「料理をするとき何から手をつけていいのか」と、質問の内容も具体的なものがありました。例年、多くの参加者が楽しみにしている調理実習ですが、今年も満足した人が多かったようです。

またアンケートには「前より話しやすくなった」というコメントもあり、回数を重ねてきたことや一緒に作業をしたことで、以前よりお互いに慣れてきたのかなとも読めました。
半年間かけて行う自立支援プログラムでは、それぞれ異なる環境で生活する参加者同士がお互いを知り、自立という目標に向かっていく途中で肯定的に影響し合い、支え合える関係になることも期待しています。これから卒業シーズンに向け残り二回のセッションで、彼ら自身や関係がどのように変わっていくのか、しっかりと見守っていきたいと思います。

次回はこちらもまた昨年大好評だったプログラム、金銭管理について体験しながら学ぶセッションを行います。